クリックすると表紙に戻るよ

AT小型限定二輪免許習得顛末記2008年12月13日土曜日
 10月の下旬に原付を買った。2台も自宅にあるのにねえ。家族が買っている自転車屋に2サイクルが買いだめされているのを見たのがきっかけ。もう2サイクルの原付は手に入らないと思うと、衝動買いしてしまったのだ。ヤマハジョグ、風防もサイドスタンドも付けたので17万5820円。自賠責は5年物にした。従ってこの時点では、免許習得など考えていなかったのだね。ところが、11月になってころっと心変わり。なんと30年ぶりに教習場に通う事を決意してしまったのだ。何を血迷ったのだろう。55才にして免許習得である。でも自信がなかったので、一番簡単だと思われたAT小型限定にした。これは125ccまでのオートマチック車だけに乗れるのですね。原付のマニュアル車には若い頃乗っていたので、普通2輪でもいいかなと思ったのだが、いまさら6段リターンシフトをカチャカチャやるのもどうかなあ、たぶんそんなバイクはもう買わないだろうと思ったのである。
 だから簡単に取れると思ったのにねえ。なめたらアカン!というやつですね。

200811中旬

 意を決して、自動車学校に行く。今日は仮入校手続きだけだ。30年前の四輪免許習得の時は、教官に嫌みを言われたりして、随分嫌な思いをした。我慢をして免許を取ったから結果オーライなのだが、あの時はほんと車を止めて殴ってやろうかとも思った。殴らなくてよかったけどね。今回はどうだろう。どうしても必要な免許というわけでもないから、途中でやめてしまうだろうか。それはないよう、しっかり我慢しようと心に誓う。

200811下旬

 一日目
 18時に入学金を支払いに行く。さんざん待たされた。18時40分ぐらいにようやく順番がまわってきて6万2千円足らずを払い込む。視力はぎりぎり0.7。でも二俣川ではだめかもしれない。眼鏡を用意していくようだ。

 二日目
 水曜日の17時10分の入校式に参加する。その後、適正検査で1時間。すっかり帰りが遅くなってしまう。それでもまだ授業に参加できないのだ。予約を取ろうとするが、満車ばかりで日曜の15時からしか取れなかった。その後、シュミレーションを取るスケジュールなのだが、これが週に数えるほどしかない。結局、うまくいっても、来週夜間か、来週の土日しか取れないだろう。実習に入るのは12月からか。まったく予定が狂ってしまった。まあ、しかたないか。今夜はズボンのすそをしばらないといけないと言われたので、イトーヨーカドーに行ってサッカー用品のソックスストップを630円で購入する。

 三日目
 ようやく教習一時間目だ。今日は教官と一体一だ。若い教官に親切に教えてもらう。クランクも
S字も坂道発進も一通りできたが、一本橋だけは、できたりできなかったりで終始安定しなかった。練習がもっと必要だと思った。左ブレーキを握りながら右アクセルを吹かすやり方が続き、左手が筋肉痛になる。この寒さなのに汗が出てきた。予想以上に難しい教習だった。次はシュミレーション1だ。なんとかなるのだろうか。

 四日目
 昨夜の教習は19時10分から。教習2時間目だ。男の子二人と3人で、シュミレーション1だ。教官は若い女性。この年になると、若いだけでみんなきれいに見える。初めの男の子がバイクにまたがっているときに、事務員風のおじさんが来て、おばあちゃんが危篤なのでお父さんが迎えにくるよ、どうしますかと聞く。この教習を受けてから帰るとの返事。見るからに高校生だ。教習費もバイク代も父親が出すのだろう、仮にバイト代から出すにしても父親の怒りに触れたら無理なんじゃないの、第一おばあちゃんがかわいそうではないかと思っていた。事務員も困ったのだろう。自分で携帯で返事してほしいという。もっともだ。外で携帯でやり取りしていたらしいが、帰るという結論になる。電話先で叱られたのだろう。残りの二人で教習を続ける。彼はマニュアル車、自分はオートマである。そのたんびに機械のスイッチを入れなおしていた。内容は、急制動、いわゆる急ブレーキだ。40キロ、80キロで、普通の道路、濡れた道路、ダートなどをやるのですね。後、40キロで走行するのもあったが、難しい。カーブできないのである。無理にやるとコースアウトする。最後は、トラックが右からでて衝突である。これは自分は3番目なので、目をつぶっているよう指示されたが、そのたんびに急ブレーキと衝突音がするのでなんか無理やり事故にあわされるのだなと思っていた。でも、自分の場面になってみるとあれ、という感じでブレーキをかけるのが遅くなった。後、困ったのは前ブレーキ7、後ろブレーキ3の割合でかけなさいというのだが、これはマニュアル車は、右手と右足で調整できる。オートマの場合、右手7、左手3の割合でブレーキを握るのは無理ではないか、難しいと思ったね。ともあれ、判子をもらえたので、事務に教習カードを出して次回は第一段階の見極めとなる。

 五日目
 年休を一時間とって3時半に学校を出る。4時から教習。一段階の見極め。これがどういう内容を意味するのかさっぱりわからず臨んでしまった。コースは一通り書き写しておいたのだが、どこがスタート地点でゴールがどこかわからず。まあ、今日わかるだろうぐらいの気持ちでいたら、教官は(一時間目と違う若い、前回も若かったが、)わかっているという前提で接してくるので頭がパニックになってしまった。坂道発進のコースやクランク入りのコースが初回と違ってこれも混乱の元となる。でもまあ、なんとか頭に入れて教官の前を走る。教習場自体がおもちゃ箱みたいで、どこが本線なのか判然としない。中央ラインに沿って右折ウインカーを出す事自体がどうもわからない。右折ラインに入っている感じがしないのだ。教官に指示されてようやくイメージがつかめてきた。クランク、S字、坂道発進、急制動などは問題なかったようだが、一本道はあれだけイメージトレーニングしてきたのに、初回脱輪する。二回目も同様脱輪する。教官はバランスをやる必要ありますねと言うし、もうだめかなと観念する。でも、要するに渡りきればいいいんだと、乗ったらそのまま渡りきろうと思いなおしたら、3回目と4回目は成功した。タイムはわからないが、まあこれで教官の印象も変わったのだろう。スタートからの直進は左端を走るのに、左折して坂道に臨むのには、その右のラインから侵入するのだ。これは意味わからない。教習コースの作り方の都合なのだろうが、理解しづらい。そんなこんなを反論するのではなく、感想めいて言ってみたら、どうしますか?と言っていた教官がなんとか見極め合格の判子を押してくれた。これで次回からは二段階だ。ゼッケンは赤から黄色だったかな、いずれにしても変わるのだ。なんどもありがとうございますと頭を下げておいた。でも次回はシュミレーション2だ。金曜の19時10分からにしたかったのだが、満員でだめ。土曜の15時の予約がなんとか取れた。コースが次回は2になるらしいので、コース図を(バイク詰所のドアガラスに貼ってある)写していたら、終了して背広に着替えていた教官が親切に解説してくれた。丁重にお礼を申し上げたが、正直家に帰って見てもよくわからない。デジカメで撮る人もいるよと教えてもらったので、明日デジカメで撮っておこうかなと思う。

 六日目
 今日、初めてといっていいと思う。二輪の教則本を一通り読んだ。赤は左、白は右だ。危険回避の旗の色。覚えておこう。第二コースも一応頭の中に叩き込んだ。

 今日は15時からシュミレーション2だ。デジカメを持って行ってコース2を撮影する。家に持って帰ってパソコン上で見たら、はっきりとよく見えた。手書きで写したコース順で正解だった。これでコースはばっちり。後は、一本橋だ。やはり最初に半分まで一気に渡り切ることだと思う。後半左ブレーキを使って時間をかければいいのだ。これでやろう。横から見てみたら、スタート地点からけっこう距離もある。落ち着いて発進してスピードを出せばいいのだ。開き直りだ。エイ!と気合を入れて明日はやってみよう。

 今回は一人キャンセルがあったらしく、若い兄ちゃんと二人となる。教官は前回とは別の若い女性。法規走行というのをホワイトボードで説明を受ける。キープレフト、進路変更は3秒前、サイドミラー、合図、目視の順番で行うこと。交差点の30mまえでウインカーを出すなどだ。教習場では、道路間隔がとにかくおもちゃ箱みたいなのでこれが忙しい。進路変更などの意識がこのおもちゃ箱では生まれにくいのだが、それを意識してやらないと合格しないのですね。若者が先にやったのだが、完璧である。どうやら大型教習生らしい。今度は自分の番。なんせこのゲーム機というかこのバイク自体が操作できない。右に左に行かないのである。法規走行以前の問題だね。ずいぶん時間がかかって終了する。なんせ遅いからね。でも、事故は起こさなかったよ。時間が余ったので、若者がオートマで操作する。なんとこの兄ちゃん、原付に乗った事がないというのだ。どうりでね、うまいわけだ。

暗い画面を見すぎたようだ。気持ち悪くなる。気を取り直して予約機をのぞく。水曜しか取れなかった。勤務時間後の18時10分を取った。

 7日目
 教習は14時から。実車になって3時間目だが、初めて二人組で回る。今日の教官はちょっとおじさん。もう一人の生徒は自分と同年齢ぐらいのおじさん。AT小型なんておじさんくらいしか来ないんだね、きっと。このおじさん二段階の見極めらしく、今日の重点はそちら。で、自分は2,3回一人で自由にコースを走れた。コースAは覚えておいたので楽だった。苦手の一般橋は一回目は成功。気を良くする。二回目は脱輪。あちゃー。やってしもうたがな。でも、3回目、4回目は成功。イメージトレーニングの成果が出る。とりあえずアクセルを吹かして橋に乗ってしまうこと。後半左ブレーキを利かせて減速すればいいのだ。後のクランク、8の字、教官はめがねと言っていたが、急制動などはうまくできた。不安なのは一本橋。やっぱり特訓したいね。

 次の予約は水曜の16時10分しか取れなかったのが残念。結局予約が毎日取れないので何週間もかかってしまうのだね。

 八日目
 水曜の夜は6時10分から教習。シュミレーションの若い女性が教官だった。もう一人の生徒は大型の人かな、大型のオートマ車の体験だった。二人を引き連れての授業となる。最初は一人でコースをまわってと言われ、一番コースと二番コースを回る。車やバイクが多く、追い越し禁止なので延々路上で待たされ、ほとんど練習できない。こんどは教官がついて急制動、回避をやる。回避は一回だけ、それも旗の色でなく、旗で指示された方向に避けるものだけだった。その後原付に乗り追い越しやカーブでのブレーキ動作などを体験する。それで終了。待機所でなにやらもめている。自分か大型かどちらかだめだそうだ。で、自分がもう一時間教習を受ける事となる。理由はよくわからないが、上司らしい背広を着た年配の教官が着替えてきた。無料で、マンツーマンでやってくれるとの事。でも、無線は不良で使えなかったし、路上は車やバイクが多くてほとんど回れない。あまり危険回避らしい練習もできなかった。一本橋の練習をさせてくれたのだが、教官の前で連続して脱輪する。どうもだめだ。それでも後半は二回成功したからいいか。特訓が必要だと自分は思った。なんとかハンコは押してくれたので、次回のシュミレーションと学科の予約を取る。土曜は満車で、日曜の10時10分から。実車は、家に帰ってからネットで予約を取る。もう教官たちは帰り支度をしていたからねえ。迷惑をかけるわけにいかない。午後2時からが取れた。これが最終の見極めだと思う。これで合格なら卒業検定となるが、一本橋があれだからねえ。どちらにしろ、補修授業を受ける必要があるだろう。これは一時間3150円負担しないといけない。必要なだけ、何時間でも取ろうと思う。

 九日目
 昨日は予約しておいた教習へ行く。危険回避のシュミレーションと学科だ。午前中の10時10分から2時間連続である。大型の教習生二人と3人で受ける。教官は細身でメガネの端正な顔立ちの中年である。一人が途中で酔ってリタイヤ。これでもハンコはもらえるのですね。最後はオートマに切り替えて自分だ。一応事故は起こさなかったよ。ディスカッションなのですかねえ、後で知ったのだが。自分は一言も言わなかった。はさむ口が無かったのですね。酔った方は事故った事があると体験談を、もう一人の方もなかなか饒舌で、バイク好きを想わせる教官と3人で話が盛り上がっていた。

 大型は学科が免除なので、なんと次の学科はこの教官と一体一との事。時間を持て余す感じだったね。内容は、二人乗りと高速道路での二人乗りのビデオ解説が中心だったが、小型の自分にはあまり関係ないと思えたけどね。まあ、二人乗りが危険だという事はよくわかった。ネットで自動車免許で取れるイタリア製の三輪スクーターの存在を知ったので、急速に大型スクーターへの意欲はそがれていた。値段もそう変わらないし、教習にかかる費用と時間、労力、かつ合格の保証は無い。それに比べれば、金さえ出せば大型スクーターに乗れるのだから、こっちの方がいいよね。高速も二人乗りも即日から出来る。なんせ普通自動車免許で乗るのだから。自動二輪免許では乗れないのだよ。乗り味はスクーターと同じというから、不思議な話だが。

 しかも近くにショップが二つもある。金さえ用意すれば、明日にも乗れるのだ。小型が取れたら地道に大型への教習を進もうかとも思っていたのだが、急速に意欲がそがれた。

 昼食にいったん帰宅し、午後2時から実車だ。二段階の見極めとなる。これまた初めての教官。若い人だった。どうもこの学校は一通り教官紹介をするのかなあ。苦手の一本橋が一回も落ちず、合格となる。これですべての授業は終了し、次回は卒業検定である。信じられない話だが、確かに一本橋さえ渡れれば、後は初めから失敗した事のない課題だから問題ないのである。ただ、ルールに適応しないといけないのだが、こちらの常識と違っている事があって戸惑う。右折のウインカーを出している四輪の左側をすり抜けたのだが、これは失格との事。そんなの日常的に公道で行われている事なのに違反だとは知らなかった。右折レーンが無い時はひたすら後方で待つしかないのかね。

いずれにしろ、言われたとおりにやらないと失格だからね。よく頭に叩き込んでがんばろうと思う。練習は一時間だけ予約できるとの話だったので、金曜の17時10分しかなかったので、そこを取る。一時間年休を取るようだ。検定は土曜の朝9時から、弁当、水筒持参である。

 十日目

 金曜の午後年休を一時間取り、5時10分の教習に出る。すべての教習は終了しているので、今回は自由練習である。従って、3150円(消費税込)取られる。何時間でも取りたかったのだが、一時間のみという規制があるようだ。1号コースと2号コースを走った後、心配な一本道を何回も繰り返す。それでも2、3回は落ちた。教官の前では、一度も落ちなかったので、今日が検定なら合格ですよと言われる。

 十一日目

 朝、9時前に教習場に行く。2階の教習室で説明を受ける。一段階の見極めの判子をいやいや押してくれた若い教官だった。
 パイロンに接触、一本橋足付き、脱輪、共に即失格。コースアウト失格、転倒失格と恐ろしい話をたくさん聞く。卒業検定参加者7名、自分は7番目のゼッケンを与えられる。どうやら、他の人は皆大型か、普通二輪のマニュアル車のようで、自分だけオートマ限定小型のようだ。おじさんは自分だけだからね。
 出発地点の小屋には4人しか入れないと言うことなので、7番目の自分は2階の待合室でしばらく待つこととなる。3番目の方が終わったら小屋に向かって歩いて行けばいいのだ。本日の検定コースは2号。いきなり坂道発進、外周を回って4番を右折、信号を左折して踏切を渡る。左折して30キロ走行して3番を左折。右折して外周を回り、急制動だ。その後、左ウインカーを出して侵入する。めがね(8の字)に入り、クランクを渡り、いよいよ一本橋だ。なんどもイメージトレーニングしてきた一本橋だ。この橋を渡らない事には合格は無い。意を決して、行け、行けと声を出しながら乗る、左ブレーキを利かせながら右アクセルをブンブン回す。渡れた!やった、合格だ、と思う。で、横断の時右折の印の外側を渡らないと行けないのに踏みそうになりふらつく。なんとか右側を超せたと思う。信号機まで直進。青を待つ。左右を確認して6番を左折。ところが、何をあせったのか6番を見失う。あわてて6番に入ったが危うく反対車線にはみだす所だった。即失格だ。事なきを得る。スタート地点に戻り、エンジンを切り左後方を確認してサイドスタンドを出す。やった!合格だ!

 しばらく2階の待合室で待たされた後、再び教習室に集合。一人一人廊下に呼び出されて説明を受ける。3番の方はパイロンに接触していたので、やはり不合格だった。さっそく補習と検定の手続きを取るようだ。4番の方も不合格。この方はシュミレーションで一緒だった方であの時はパーフェクトだったのにねえ。お気の毒だ。

 後はみな合格。自分は直線で40キロオーバーして20点減点、出さないようしっかりスピードメーターを見ていたはずなのだが、出てしまっていたのですね。他の減点もあり、75点のぎりぎり(70点合格)だった。でも受かればいいのだ!一本橋が渡れたからいいのだ!教官に深々とお礼をしておいた。

 ほんと、天にも昇る気持だ。膝さえ悪くなければジャンプしたい所だ。年取ると制限が多いよね。

 12時55分から卒業式という事で昼食で帰宅してもいいとの事だったので、帰宅する。弁当を持ってきたのだがね。家で急いで食べて歯を磨いて再び教習場へ。卒業のありがたいお話を伺う。もう何を聞いてもありがたかったね。
 帰り道にヤマハジョグの2サイクルを買った店に寄る。原付2種登録のお願いをしたのだが、断られた。ボアアップも断られる。ご自分で登録申請したらどうですかとの事だった。でも、ボアアップしないのに登録申請するのは厳密に言えば公文書偽造である。公務員のはしくれである自分がそこまで危険を冒す必要もない。古い付き合いのホンダのバイク屋は電話したらボアアップはやってくれるというので、そちらでお願いしようかとも思う。いっそ、125ccを買えば一番いいのだが、原付を3台も持っている上に125ccは気が引ける。考えるようだ。


追伸
 2008年12月25日木曜日快晴
 二俣川運転免許試験場へ行く。平日でないとやってないので、年休を取って行く。この点、土日も開庁してもらうよう県民サービスする考えはないのかねえ。
 ネットで下調べしておいたのだが、朝8時半の受け付けは無理。さっぱりとあきらめる。朝食をゆっくり取ってごみ捨てもして、山での散策も済ませてからスクーターで出かける。駅近くの駐車場で止めて電車で出かけた。30年近く前はだらだらと坂道を歩いて行った記憶があるが、今回は膝を痛めている関係もあり、バスを利用する。北口を右手に出て相鉄ライフビル一階に一番乗り場があるというので、そちらに行ったのだが、バス停というのは道路に面しているのだろうと思いこんで路上に出たのが間違いの始まり。無いのですね。きょろきょろしていたら、バスが駅ビルから出てきた。ああここかあとわかったので、そこから入ったのだが、バスに乗って気づいた。歩行者進入禁止の大看板が出ていた。料金は先払いの190円。
 12時過ぎに着いたのだが、証紙販売所は12時40分から開くとの張り紙があり、ああやっぱり昼休みなのねとがっかりする。幸いにも食堂がある。自分の受け付けは2号館という建物の中にあるのだが、取りあえず何か食べておこうかなと思う。B級グルメがいろいろあったが、ラーメンの食券を買う。470円。完全セルフサービス。外食の機会がほとんど無いので、ラーメンなんて久しぶり。醤油味でチャーシュー、海苔、しなちく、かまぼこといったごく普通のなんてことないラーメンだったが、けっこうおいしかったね。いいんじゃないのと思いました。口内炎の薬も飲んで一息つく。相席で食事なんて体験もほんと久しぶりでした。
 食事が済んで並んで待つ。3650円というのは張り紙でわかっていたのだけど、一応申請用紙を見せて
「いくらなんでしょうか?」
と聞いてみた。2千円分だけ先に貼るのですよ、と教えてくれただけでなく、ぼくが頼りなく見えたのかねえ、代わりに貼ってくれました。実に親切。ありがとうございました。後の1650円は、後で使うのでそれまで財布等に入れておいてくださいと教えてくれたのでその通りにした。
 それからD窓口に並ぶ。なんと3番目。1時から開くはずだが、早めに開けてくれた。教習所で渡された申請用紙を出す。添付されていた写真は突き返される。免許証と付き合わされて、氏名、生年月日を問われる。ちゃんと言えてほっとする。当り前の事だけどね。この所クラスの子供の名前も時々出ない事があるので自信がないのですよ。心配していた視力検査は難なくパス。両眼で3回ぐらい右、左、上なんて答えただけ。ほんとはよく見えなかったのだけど、結果オーライ。
 そのまま直進するらしかったのだけど、あわてていて逆走して退出する。午後2時45分ぐらいに2階の4番窓口の近くで待つようにという実にアバウトな指示のカードを渡される。今1時前である。実に暇だ。
 外は青空が広がっている。どうやら原付合格者の講習会が開かれるようだ。原付が何十台も教習場に出されてきた。数百人の若者が出てくる。ここからが長い。いつまでたっても実習が始まらないのですね。そのうち、教習場の路上に座らされて延々講習が続いている。雨だったらどうするのかねえ。2時40分まで待ったが結局若者が走り出す所を見る事はできなかった。この寒空に御苦労な事です。バイク買う時にお店の人に教えてもらう方が効率いいんじゃないのかねえ。
 2階に上がってアバウトな指示に従う。2時45分からさらに15分待たされる。受付は3番目だったのに、名前を呼ばれたのはずいぶん後の方だった。どういう順番なのでしょうかねえ。6番の入口から写真機の前に順々に座らされる。申請書と引き換えに紙をもらって写真撮影。あっという間。笑顔も作れない。笑顔って作っちゃいけないのかもね。この紙にさきほどの証紙を貼って領収のサインをするのですね。それと引き換えに1号館1階の窓口で免許がもらえるというシステムのようです。ここからまた、延々と待たされる。何分待ちかわからず待たされるのもつらいものですね。座って待てばよかったのだけど、気がついたら自分の後ろに延々と列が出来ていて、どうやら一番前になってしまったようで、引き返すわけにもいかない。立ったり、しゃがんだりして時間を潰す。膝が悪いのですよ。4時ちょっと前に呼び出しがある。A窓口で引き換えるとの事。自分はそのまま先頭になる。自動2輪、ただし小型ATに限るという表記がある。このために今日は半日潰したのですね。でも、これで11月中旬からの課題がようやく終了した。年内に解決してほっとする。55才の良い思い出ができました。
 用心のため、トイレを済ませて外に出たらなんとバスが待っている。あわてて乗り込む。あせっていたので、2百円ほうりこんだら、つり銭は出てこないシステムなんですね。10円でも不足だと運転手は不正乗車のように咎めたててくるのだが、この場合は無視なんですね。まあ、190円のところ200円出しただけの話だし、大人げないか。二俣川駅からまた電車に揺られ我が町の駅に着く。改札口を出ると、今日が最後ですよと若い子がクリスマスケーキを売っていた。当たり前だろ、明日買う馬鹿がいるかよ。駅の外に出たら、クリスマスツリーというのだろうか、ケヤキの木に豆電球がきらきら飾り立てられていた。そこに無数の鳥がさえずりながら飛び交っている。ムクドリかと思ったが違う。尾羽をさかんにばたつかせているので、セキレイのようにも思えたが、当方無学なのでよくわからない。フン公害があるとは思ったが、実にきれいな光景だった。見とれてしまったね。

追伸
2008年の10月に購入したのが下の写真のヤマハのジョグ、2サイクルだ。
急な上り坂も問題なく、スロットルを回した反応分だけ上る。すこぶる快適だ。
孫悟空のきんとううんだね。あの雲に乗って自由に飛び回っている感じだ。欠点は路面のショックを拾いすぎる事。左手が痛い。(教習で左ブレーキを頑張り過ぎて母指CM関節症になってしまったのだ。右でアクセルを利かせながら左でブレーキをかけて低速走行をするという技術だったので。)
でも2サイクル独特の振動音、飛び出していきそうな力強さはおもしろい。最高のおもちゃだね。30キロ制限がむつかしいので、裏道しか走りません。幹線道路は横切るだけにしてます。



 2009年の7月に購入したのが下の写真のスズキアドレス、リミテッドだ。風防も付けて29万ぐらいだったかな。(教習車はヤマハのシグナスだったので、それにしようと思っていたのだが、足長おじさんの自分には、足を曲げて、かつお尻が前にずれ落ちるような運転姿勢が最後まで気に入らなかった。アドレスは原付みたいな感じだったので違和感なく乗れそうに思えて決めた。)
 あまりの出足の速さに驚く。60キロ走行でもまったく不安感が無い。
すべるように走る。長距離を走っても疲れないしね。4サイクルなので燃費もいい。
暴力的な加速とアンバランスにエンジン音は静か。まったく別の次元のきんとんうんである。
ショックもある程度緩和してくれるので、左手もそんなに痛くない。(教習が終わってからもいつまでも左手の痛みが取れないので医者に行ったら母指CM関節症だと診断されたのだ。要するに加齢により軟骨がすり減っているのだね。)
高速道路を走ってみたい気もするが、もちろんこの機械ではだめ。免許もないしね。
この左手で再度教習に挑戦するのも無理があるし。
でも本当にすごい機械だ。免許を取ってよかった。新しい世界を体験している。
街乗りはもちろん、海も山も湖もどこにも行ける。(原付だと30キロ制限だからね、遠出はむつかしかった。)夏休みに入ってから走り始めたのだが基本は街乗りの車だね。幹線道路では、加速のついた自動車が80キロぐらいでぶっとばしてくるので、それには争わずかわして走るようにしている。それ以外では、とにかく初速の速さが自動車の比ではないので、圧倒的に優位に走れる。面倒なギア操作がないので、スロットルを回すだけであっという間に60キロに到達してしまう。これはすごい機械だなと。モビリオをスポーツシフトにしてドカンとアクセルを踏み込むと一気に加速するが、それ以上、とにかく60キロに到達するのが速いのである。おまけに小さいので自由自在である。駐車する時は原付サイズなので、今までどおりに扱えるし便利だなあと思う。高速道路を走れない事を除けば、現時点で最高の車だ。



追伸2
2009年8月22日 土曜日
 スズキアドレス125を乗り回して900キロになった。峠道を責める気持ちはもともと無いし高速道路は横風が怖い。フルフェイスのヘルメットや革のつなぎなども着たくないしなあ。突然の雨に、路肩に止めてカッパに着替えるなんて事も高速道路ではできないしね。やっぱり高速道路は車で、街乗りはアドレスでいい事にしよう。AT限定小型二輪免許習得で正解だったね、自分の場合は。もともと50ccのスクーターに不満があったわけではなく、ただ30キロ制限がネックだったのだ。だからアドレスは最高だ。原付自転車、自転車だから高速道路には入れないのです。自転車がわりに乗っているのだからそれでいい事にしよう。でも一度高速道路をぶっ飛ばしてみたい気もするね。どんな世界なのだろうか。車では飽きるほど走り回った高速道路だけど、きっと別世界でしょうねえ。
2009年9月20日 日曜日晴れ

初めてスクーターで箱根に行く。50ccなら考えない所だが、125ccなら可能かなと思ったのだ。でも、世間は5連休である。きっと大渋滞だ。あんまりなら引き返せばいいや、別に約束があるわけでもないしね。

 A市から平塚の海を目指す。この県道は、広いし走りやすい。トラックが隣の国道を走っていて少ないのもありがたい。途中ここは北海道かと思うような広い田んぼ地帯の真ん中を走る。気持ちいいね。

 海についた。134号線だ。小田原を目指す。道路は大渋滞である。花水川橋を越えた所にコンビニがあったので、駐車する。満車状態だったけどスクーターならどこでも止められるから便利。堤防を上り海に出る。台風の影響だろうか、すごい大波である。これを見られただけでも来て良かったと思った。

 再び大渋滞の列に入る。多少すり抜けはしたが、基本すり抜けはしない方針だ。でもこう渋滞が続くとそうも言ってられない。自転車軍団がすごいスピードですり抜けていく。暴走族だね、こりゃ。車が走っている横をすりぬけていくのだから見ていて怖いよ。だから後ろから自転車軍団が来たら道をゆずる事にした。道はすぐに西湘バイパスにぶつかる。当然自動車専用道路には入れないので、自転車軍団と共に1号線に入る。こっちが走っている横を同じ速さで走っているのだから驚く。さすがにスピードが上がったり、坂道にかかるとついてこれないがそれにしても相手は人力、たいしたものである。

 延々と1号線を走る。酒匂川橋を越える所は道も空いていて爽快だった。小田原市内を抜けるまでは比較的空いていたのだが、箱根に入ったとたん大渋滞である。すり抜けも困難。でもすり抜けないと延々ここに立ちん坊である。ちょっとずつすり抜けていく。駅前を通過するのにえらい苦労をした。いっそ引き返そうかと思ったぐらいだ。それからはなんとか走れるぐらいに空いてきた。ぐねぐねの坂道が連続する。50ccならオーバーヒートだろうね。ところが4サイクルで125ccの威力だろうね。平気である。燃料計も満タンのまま動かない、壊れているのかと思うぐらい。当方コーナリングには難があるため無理はしないがこのスズキアドレスは初速の速さは大したもので、自動車はもちろん、他の大型バイクにも遜色がない。走っていて余裕があるね。

 富士屋ホテルを直進し138号線に入ったところにコンビニがあり、サンドイッチを購入する。二つで480円。ここからは空いていて信号も少なく快適だった。

 箱根ハイランドホテルのあたりをうろうろし、結局湿性花園で駐車しトイレ休憩を取る。

ススキを見る車と人で大渋滞だったが、スクーターは側溝でも止められるので便利。デジカメで写真を撮る。その後ビジターセンターまで下って、そこの庭のベンチで昼食を取る。飲み物は持参のコーヒーである。どこもここも大渋滞で車があふれかえり、身動き取れない状態だったが、せっかく来たのだからと思い、箱根園の所を下り、湖沿いを走る。ここは比較的空いていた。元箱根についたらまた大渋滞。駐車は湖沿いの地元の人が止めるような所に止める。もっともスクーターなので邪魔にはならないだろう。コーヒーを飲みながら湖越しに富士山を見る。

 帰りは1号線だ。精進池のそばを走る。道はいい。スピードが出せる。小田原に出てそのまま帰るのもあれだしと思い、城址公園に駐輪する。無料。ついでに御幸ノ浜に出る。すばらしい波だ。素っ裸で水と戯れている幼児がいた。波が高く、いくら親がそばにいるといっても無謀ではないかと思ったけどね。大渋滞の中、時々すり抜けをして、延々1号線を走り平塚に戻る。総合公園に寄ってプールに入る。体がほぐれていったよ。朝9時に出て夕方6時に帰ったので、これでも軽めの日帰りドライブなのでしょうねえ。

 結局この日の現金支出はサンドイッチだけ。自動車だといつも利用する小田原厚木は往復1400円。それからよくターンパイクを利用するので700円かかる。帰りは箱根新道を利用するがそれでも250円。それらが全部タダ。駐車料金もまったく発生しなかった。ガソリンの補給も必要なく、実に安いと思った。自転車なみだね。もっとも箱根の坂でへばっている自転車乗りをたくさん見たので、やっぱりスクーターは便利と思いました。運動会の練習で股関節を痛め、歩くのもままならない体調でも自転車感覚で走れたからね。
翌日ガソリンを満タンにしても
500円だった。

2009年11月8日 日曜日晴れ
 先日速度違反でつかまる。50ccの原付で17キロ超過だそうだ。道路に警官が出てきた時にはがっかりしたね。これでゴールド免許とはお別れ。減点1。警察官の説明によると7千円の罰金を払い、3か月無違反だったら点数は戻るとの事。でも免許はブルーの5年更新になるとの事だった。自動車教習場に通い、免許も取り、それようのバイクも買ったのに捕まるとは。50ccには乗らない事にした。近場は50cc、遠くは125ccと使い分けていたのだが、それが仇になってしまった。特別な場合を除き、常に125ccに乗る事にした。7千円は痛いよ。回転寿司なら食いきれないからねえ。でも自転車だって60キロは出しているご時世に30キロ超過で逮捕なんて非常識な制度だと思う。50ccの速度制限を見直すか、50ccは廃止するかどちらかにしないとやすやすと違反者になるよ。もはや50ccは警察の小遣い稼ぎの最もたやすいターゲットだね。
 もっともなんと言っても相手は権力。逆らえないけどね。ぼやくぐらいは許されるでしょう。
 今日は平塚の海まで行く。国際マラソンとかいう事で134号線は車は締め出され、無数のランナーでひしめいていた。波を見た後、帰り道道路沿いに見つけた回転寿司に入る。今時めずらしくちゃんとネタが回転している。敢えておにいちゃんに注文しないでもけっこう好きなものが食べられる。注文しても忘れられると不愉快になるからねえ。こっちのシステムの方がいいね、ぼくの場合。カニは流れてなかったのでそれだけは注文したが、後は流れる皿を取って満足できた。皿の色は気にせず欲しいものを欲しいだけ取れるとは、いい御身分になったものだ。学生の頃はポケットの中をいつも気にして飲み食いしていたからね。会計は1750円だった。ちょっとした店なら大した内容でなくても5千円ぐらいはぼられるからね、安いもんだと思う。もっとも昨日の夕食のサンマは一匹85円だったからなあ、それに比べれば贅沢すぎるか。